過労死は労災として認定されますか?
1 過労死の原因
過労死の原因としては様々なものが考えられますが、特に大きな原因としては、脳出血、くも膜下出血、脳梗塞などの脳疾患、心筋梗塞、狭心症などの心疾患が挙げられます。
また、残業時間が多い場合や心理的負荷が大きい場合などには、心身にストレスが蓄積し、それが原因で精神障害を発症して過労自殺に追い込まれるケースもあります。
2 過労死が発生した場合の対応
過労死が発生した場合、まずはその原因をしっかりと把握することが重要になります。
特に過労死の場合は、亡くなる直前や亡くなる前6か月間の長時間労働や心理的負荷の有無が大きなポイントとなることが多いため、亡くなる前6か月間の残業状況や業務内容を正確に把握するとともに裏付資料を確保することが重要になります。
一般的に、亡くなる直前1か月間の残業時間が100時間を超えていたり、亡くなる直前6か月間の平均月間残業時間が80時間を超えていたりすると、過労死の危険が高まると言われています。
3 労災の申請手続き
過労死が発生した場合、労働基準監督に労災の申請を行うことができます。申請にあたっては、亡くなった理由、亡くなる原因となった残業時間や心理的負荷に関する資料など適確な資料を提出することが重要となります。
労働基準監督署の決定に不服がある場合には、審査請求という手続きによって再度の審査を求めることができ、その結果にも不服がある場合には再審査請求を行うことが可能です。
また、再審査請求の結果にも不服がある場合には、取消訴訟を提起して裁判所に判断してもらうこともできます。
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