自分でもできる手続きを弁護士に依頼する理由
1 弁護士は代理人
民事事件について弁護士に依頼をすると、弁護士はその人の「代理人」として活動することになります。
弁護士はよく「弁護をする仕事」であると言われます。
しかし「弁護人」と呼ぶ場合は、刑事事件の被疑者・被告人の弁護をしている弁護士のことを指しますので、民事事件ではあまり使わない表現です。
さらに言えば、刑事の弁護人は、被疑者・被告人の代理人ではありません。
参考リンク:東京弁護士会・弁護士を呼ぼう
民事事件において弁護士は依頼者の方の「代理人」となるということは、極論すれば、自分自身でも法的な手続きや裁判ができるのではないか、自分でできることを依頼することになるのではないかと思われる方もいらっしゃるかと思います。
また、実際のところ、そうである点も多くあります。
ですので、自分でやったほうがいいのか、依頼したほうがいいのかについては、多くの方が悩まれるのではないかと思います。
2 依頼するメリット
一口に「弁護士に依頼する」といっても、その業務には様々な分野がありますので、最終的には個別に検討することになります。
依頼するメリットとして、一般論として述べるのであれば、以下のようなものが挙げられます。
⑴時間の節約
大きなメリットとして、依頼することで大きく時間を節約できるということが挙げられます。
これは手続業務など、時間をかければ自分でもできる作業について特に当てはまることです。
自分の時間を犠牲にするか、その時間を有効活用するために依頼するかという価値判断になります。
⑵失敗のリスクを減らす
手続業務に限った話ではありませんが、失敗のリスク(成果が小さくなるリスク)があります。
法的な手続きの中には、普段馴染みの無いものも数多く存在します。
適切な手順で進めないと望んだ結果が得られない可能性もありますし、手続きの中には期限があるものあるため、スピードと正確さが同時に求められる場合もあります。
ある業務について、成功と失敗が観念できる場合、法律の専門家である弁護士に依頼すれば、失敗のリスクを減らすことができます。
この場合、リスク軽減効果と、費用の比較を行うことになります。
⑶成果の大きさ
損害賠償請求権の存在自体に争いがない場合などですと、ある意味成果が出ること自体は決まっている状態と言えます。
しかし、獲得できる金額、つまり成果の大きさは、弁護士に依頼することで変わってくる場合があります。
弁護士に依頼するかどうかは、その部分の比較で決めることになるでしょう。
3 基本的には弁護士に頼むべき
以上で述べたように、法律の問題にお困りの際には、基本的には依頼した方がよい場合が多いかと思います。
失敗のリスクがまったくないような手続きであれば、時間をかけてご自分の手で進めるという選択もありうるかもしれません。
しかし、そもそもそうした手続きはあまりありません。
また、法律の世界では、想像以上にシビアな判断がされることも少なくありません。
さらに、一度失敗してしまうと取り返しがつかないということもあり得ます。
そのため、弁護士に依頼する選択が安全であると言えるでしょう。
弁護士への依頼をお考えの方は、当法人へお気軽にお問合せください。
弁護士と司法書士の権限の違い 弁護士費用が事務所によって違う理由