ボーナスの使い道と自己破産への影響
1 自己破産とボーナス
自己破産とは、大まかに言うと、財産をお金に換えて、それを債権者に配当した上で、それでも残ってしまった借金等について支払義務を免除してもらうという手続きになります。
そのため、ボーナス等でまとまった金額の入金があり、それが預金口座等に入金されている場合には、自由財産の拡張の対象等にならない限り、債権者への支払いに充てられることになります。
ただ、残っている金額が少なければ、簡易な同時廃止の手続きの対象になることもあります。
しかし、本来であれば、債権者の配当に充てられるべきものではありますので、ボーナスでまとまった金額の入金があったのであれば、その使途は裁判所に説明ができるようにしておかなければなりません。
例えば、弁護士費用や自己破産の予納金等に充てる場合や、自身が所有している自動車の車検代のように生活のために必要な費用に充てるような場合であれば、問題ありません。
これに対して、旅行等で過大な費用を使った等、浪費等と捉えかねない費用を支出したような場合や、説明がつかないような場合には、財産等がなかったとしても免責不許可事由に該当するかどうかの調査のため、管財事件になることも予想されます。
また、場合によっては免責不許可、すなわち、自己破産をしても借金が免除されないということになってしまう可能性もあります。
そのため、少なくとも、自己破産を弁護士に依頼した以降は、特にボーナスから支払う必要がある支出等を除き、弁護士費用等にボーナスを充ててしまうことが、一番、問題のない使い道であるといえます。
この場合には、客観的な証拠に基づいて裁判所へ説明することができる点でもメリットと言えます。
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