障害年金受給中に新たな障害が発症した場合の対応
1 新たな障害の発症と障害年金
障害年金の金額は、本人の障害の等級に応じて変わるところ、障害の等級は、その方の障害の程度に応じて認定されます。
障害の程度は不変ではなく、新たな障害が発症することもありえます。
新たな障害が発生したとしても、障害年金を2つ受給できるわけではありません。
しかしながら、新たな障害が発症したことにより、障害の程度が悪化した場合には、障害の等級が変化することがあります。
2 初めて2級
それまで、2級以上の等級に該当する障害ではなかった方に新たな障害が発生し、2つの障害を併合すると、2級以上の障害に該当することを、「初めて2級」といいます。
「初めて」2級ですので、それまで、一度も2級以上の等級になったことがないことが必要となります。
初めて2級の場合、初診日や年金保険料の納付要件は、後発傷病の初診日を基準として障害年金の受給権が発生します。
3 併合改定
障害年金の等級が2級以上である方が、新たな傷病が発生し、2つの障害を併合すると1級の障害となることがあります。
新たな障害が発生したとしても、障害の等級は自動的には上がらず、額改定請求を申し立てる必要があります。
額改定請求にあたっては、新たな障害が、初診日要件及び年金保険料の納付要件を満たしたうえで、障害認定日に達している必要があります。
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